私と彼の関係

 苦笑いを浮かべ、そう口にした彼の言葉にうなずいていた。


確かに彼女は私をちらちらみていただけで、宮野君は眼中にないように見えた。

彼に髪の毛を触られたときも表情一つかえなかったからだ。


「君のことは家に来る前から知っていたんだよ。ののかにいろいろ聞いてね。面識があるのか気になっていたけど。やっぱりやっぱり面識はなかったのか」


「いろいろって」


「今日、君を見たとかそうした感じのこと」


 自分の知らないところで、誰かがそうしてみているということがなんだか不思議だった。


それも宮野君に伝わっていたなど想像もしていないことだったのだ。


「何か恥ずかしいこととか言ってなかった?」


 少し頬を赤め、彼をみる。