私と彼の関係

 学校に着いたのはホームルームの始まる数分前。慌てて教室に入ると、席に座る。


 そして、乱れた息を整えていた。


「おはよう」


 あいは私を見て、笑顔を浮かべる。


「おはよう」


 息をきらしながら挨拶をする。


「昨日のデート、どうだった?」


「デート?」


 乱れた息がなんとかもとに戻ってきた。


「宮野君とのデート」


 反応したのはデートではなく、宮野君という言葉。


 今朝、唇にキスされたことを思い出し、顔が赤くなる。


「何かあったの?」


 あいは何かを察したのか身を乗り出して聞いてきた。


「今は言えない」