彼からどんな心情の変化があろうとデートに誘われ、OKをしたまではよかった。


 でも、制服とは違い私服を着て彼に会うとなると、頭が混乱してきてしまった。こんなときに頼れるのは一人しかいなかった。それに彼女なら宮野君とのことも知っているから安心だし。


 私はあいに電話をかける。彼女はすぐに電話に出てくれた。


「デートとか誘われたんだけど、どうしたらいいんだろう。洋服とか、髪の毛とかどうかしたほうがいい?」


 電話から笑い声が聞こえる。



「一応、彼氏と彼女の関係を満喫しているんだね」


「そうなのかな?」


「だってデートするんでしょう。いつものままでいいと思うんだけど、気になるなら前日から髪の毛のセットとか手伝うよ。洋服も選ぶの手伝うよ」


「お願い」


 彼女は私のわがままを快く受け入れてくれた。