私と彼の関係

 私たちは駅に向かうことになった。その途中、宮野君がぽつりと言葉を漏らしていた。


「本当は言っていいか分からないけどさ、六月くらいにクラスメイト数人が話をしていたんだよ」


 私は話の真意がつかめないながらもうなずいていた。


「誰が一番君を早く落とせるかって」


「え?」


 思わず足をとめる。


 一瞬、意味が分からなかった。だが、少し考えて意味を理解して、頭が混乱してきてしまった。


 でも、実際六月は何もなかった。その理由は宮野君とつきあっていたからだろうか。


「君って人がいいから、すぐにだまされそうな気がしてさ。だから振りだって言ったんだよ。

君に断らせないためにさ。告白してしまえばそれで終わりだけど、振りならそうならないだろうから」


 私は驚いて宮野君を見つめていた。


「そうしてしまえばあいつらは君にそんなに強引に近づけないし。君がその中の誰かを好きだったら悪いとは思っていたけど」