私と彼の関係

「君からそうあいつに言ったんだ」


 私を好きといったはずの彼が少し寂しそうに笑っていた。


「宮野君から聞きましたか?」


 彼は首を横に振る。 


「あいつは君にそんなことは言わない気がするから」


 彼の本意が分からなかった。


 何を言いたいのか、何を言おうとしているのかも分からない。


「宮野のことが好きなのに、何でそんなこと言ったの?」


 答えに詰まる。


「宮野君は私のことを好きじゃないし、一緒にいなければ傷つかないと思ったから」


 一週間前に決めた答えに目が潤んでくる。


 彼は深々とため息をつくと、頭をかいていた。


「友達の彼女をデートに誘っておいてなんだけど、今日ははっきり振られようと思ってデートに誘ったのに、調子が狂う」