私と彼の関係

 不意に宮野君と目が合った。


「今から帰るね」


 一晩居座ってしまったから、あまりい続けると迷惑になってしまう。


 立ち上がり、部屋の入り口まで行こうとしたときだった。


 後ろから体に手を回された。誰がそうしたかすぐに分かる。



 この部屋には私と宮野君しかいないのだ。



 いつの間にか彼の体を至近距離で感じ、胸がドキドキしていた。


「風邪、うつるよ」


 やっといえたのがそんな言葉。


 宮野君が笑うのが分かった。


「今更だよ。同じ部屋にいたんだから」


 そういえば宮野君はいつからこの部屋にいたんだろう。


 朝、起きてからなのかな。



「暇なときならいつでも埋め合わせするよ」


「いいの?」


 驚いて振り返ると、宮野君の姿が至近距離にあって、ドキドキしてしまっていた。


 また、再びさっきと同じ方向を見る。