次の日、久しぶりにすがすがしく目覚めたあたしは、いつものように、一輝のバイクYAMAHAのSRのうしろにのって、三鷹の朝の街を、駆け抜けていた。


一輝はいつもと変わらない、少し不器用な笑顔を残して、仕事場に向かった。

少し、時間があまってしまうあたしは、三鷹駅のマクドナルドに入って時間をつぶす。



1日でも幸せな時間があれば、人は強く、傷をいやすことが出来るのだ。

その、時間が自分の財産になるのだから。


だから、あたしは、いつまでもセピア色に染まっているのは、やめようと心の奥で思いながら、生ぬるいコーヒーをごくりと流し込んだ。