「だからさっきのはランチ。」


「・・・そ」


「だから立場交換して。あたし人間になりたい。あんたが吸血鬼になって」


「は?無理だろ」


「できる」


「・・・どうやって?」


「満月の夜、あたしがあんたの血を吸ったら」


「・・・そんなんで?」


「できる。現にあたしは満月の夜に誰の血も吸ってない」







吸血鬼になれって言われても・・・なぁ?




「吸血鬼は人の何倍も体力がある。しかもフェロモンがすごくあるらしい。あたしにはわからないけどね」



体力・・・フェロモン・・・




俳優にはかかせなくね?




「・・・吸血鬼・・・なってやろーじゃん」


「・・・ホント?」


「あぁ。そのかわり」





ぐっと麻鈴の腕をつかむ



「・・・お前が俺の専用メシな」


「・・・・・・は?」


「お前の血しかすわねぇ」


「・・・なんで?」


「なんとなく」


「・・・別にいいけど」


「じゃ、今日から俺の部屋ですめ」