それはある日のことだった



「なー楓?」



「なぁに?」



いつものように一緒にお昼を食べていると、愁くんがいきなり口を開いた


「土曜日さ……家に泊まりに来ねぇ?」



愁くんはあたしをジッと見てそう言った



「……えっ?」



「いや、今週一週間母さんたち旅行で居ないから、姉ちゃんも彼氏のとこに泊まりに行くみたいで誰も居ねぇからさ……どうかなと思って」



えっ?



ウソッ……



「……いいのぉ?」



あたしは首を傾げた



「ああ……俺は全然大丈夫だよ」



愁くんはそう言ってニコッと笑った