「楓、帰ろっ」



「あっ、うん」



HRが終わった後、愁くんがあたしのところに来てそう言った



あたしは頷くと、ニコッと笑った



そして、愁くんと一緒に教室を出ようとした時……



「か~えで!」



麻紀ちゃんに呼び止められた



「なぁに?麻紀ちゃん」


あたしは麻紀ちゃんの方に振り返って言った



「明日はタブルデートなんだから、忘れないでよねぇ」



麻紀ちゃんは振り返ったあたしに言った



「あっ、うん」



「遅刻しないでよねぇ」


麻紀ちゃんはニヤリと笑い、そう言った



「分かってるよぉ」