「おっはよ~愁!」



教室に入ると、陸人がニヤニヤしながら俺に近付いてきた



「……ああ、おはよ」



何でニヤニヤしてんだよ、コイツ……



「愁、お前もなかなかやるな~」



陸人はニヤッと笑いそう言うと、俺の肩を叩いた


「はっ?」



俺は陸人に視線を向けた


「だから……」



そして陸人は俺の耳元で囁いた



「さっき、校門で楓ちゃんとキスしてたろ?」



「……まぁな」



陸人は耳元から顔を離し、俺の顔を覗き込んだ



俺は一言だけ呟き、自分の席へと向かった



「しかし……大胆だよな、お前」