まじうざーい。死ねって感じ。存在してる意味がわかんないよねー。云々。

私からしたら、そんなことを言いあってるのに友達なんていう関係を保てる理由がわからない。

あの子がいなくなれば、あの子のことを。
その子がいなくなれば、その子のことを。

はぁ。

短いため息をつく。
教室の隅に集まって、ぎゃははと大声で笑っているグループから文庫本へと視線を戻した。

上にリボンのついた、パウダーブルーの台紙と節分草が一緒にラミネートされたしおりで、読んでいる行から先を隠す。

こうすると読みやすい。

しおりをずらして、次の行へと視線を移した時、

「その本、おもしろい?」