「学校ではね。でも、その子がその話を盗み聞きしていたらしいんだよね。で、つきあっているってことを黙っていてあげるから、チョコを受け取ってって言われて仕方なく受け取ったってさ。

君が付き合っているのを隠したがっていたから、そうするのがいいんじゃないかってね。チョコは梨絵さんにあげたらしいんだけど、知らなかった?」

 私は一馬さんの言葉にうなずいていた。

「でも、他にも。お店でアクセサリー買ってたの。三月に。大学のことだって私より希実のほうが先に知っていて」

「アクセサリーってこれ?」

 彼は鞄に手を伸ばと、白い袋を取り出していた。あのときより袋にしわが入っていたが、木原君が手にしていたものに似ている気がした。