長い間会っていない母親へのお見舞いに何を買えばよいのか分からずに私に聞いたのだろう。

 自分の好きなものを選んでしまって後悔していた。

「私が変なことを言ってしまったからあれになったのだと思います。ごめんなさい」

 私は木原君のお母さんに謝った。

「そんなことないわよ。あの子が選んでくれたプレゼントだから嬉しかったのだと思うわ。二度と会ってくれないかもしれないと言っていたから。それにね、姉さんが言っていたのよ。

私はあの子にこういったものを何も買ってあげたことがなかったって。本当はこういったものを子どもにあげるときに、あの子を捨てたんだって。

自分はこういったものを与えられない親だったけど、誰かへのプレゼントにこういった可愛いものを選んでくれるような、自分とは違う優しい人があの子の隣にいてくれてよかった、って言ってたわ」