「来週から、補習が休みになるから私のおばあちゃんの家に遊びに来ない?」

 私も晴実も意味が分からずに、百合を見つめていた。

「私のおばあちゃんの家は木原君の両親が住んでいる家から二十分くらいのところにあるの。だから、いつでも会えるわ。私の家に行くと言って反対されなかったらだけど。一馬さんから聞いたの」

 彼女は一馬さんに聞き、祖母にそのことを聞いてくれたんだろうか。

「迷惑じゃないかな」

「いいのよ。お祖母ちゃんに友達も一緒にくるかもと言っていたら喜んでいたから。木原君も由佳がいてくれると心強いと思うよ」

 彼女は笑顔でそう伝えてくれた。

「ありがとう」

 晴実も行きたがったこともあり、三人で行くことになった。

 百合の実家ということで、親の許可はすぐに下りた。ついでに木原君の家の近くだと教えておくと、両親にもついでに挨拶をしておくようにと言われた。