彼に遅れまいと歩を進めたとき、鋭い言葉が私の耳を貫いた。 「なに、あの子、たいして可愛くもないのに」 その言葉に体が熱を帯びる。視線は足先に向かうだけで、前を見ることができなかった。それでも人の視線が痛いほど突き刺さるのだけは感じていた。 姉に言われて一緒に帰るようになっただけでしかないのに、どうしてそんなことを言われないといけないんだろう。悔しさに似た気持ちを感じ、思わず唇を噛む。 「ごめん。迷惑をかけて」