最後の夏が来る。
最後の夏…
俺と
鈴子と
隆介の
最後の夏。
夏までに
俺はどう変われるだろう。
俺は野球と恋愛を重ねていた。
他人から見れば仲良し3人組。
でも、それぞれの心の中はわからない。
誰にも言えない気持ちを3人とも抱えていた。
でも、誰も何も聞かない。
この関係を崩したくないから。
まだ鈴子は隆介が好きなんだと俺は思う。
でも、鈴子は絶対に隆介に気持ちを伝えることはない。
だって、鈴子は優しいから。
俺と隆介の仲を
悪くさせたくないから、気持ちを押し殺してるんだ。
俺が一言言えたら…
「鈴子、お前、隆介のこと好きなんだろ?」
「なぁ、隆介!鈴子お前のこと好きなんじゃない?」
怖くて言えない。
俺は卑怯者。
弱虫。
自分が一番かわいい。
やっぱり鈴子は俺のもの。
誰にも渡すもんか。

