理沙は俺が好きだと言った。 信じるのが怖いような、信じたいような複雑な心境で、何がなんだかわからない。 俺の心の中はぐちゃぐちゃだった。 ただ、口付けた理沙の唇は、とても温かく、俺を幸せな気持ちにさせてくれた。 『隆ちゃんが一番好き』 今でも夢に見る母さん。 好きだと言った。 大事だと言った。 でも、俺の前から消えた人。 俺の大事な母さん。