健太を俺は対照的で、いつも比べられた。


『健太派、隆介派』なんて女子の間で人気を二分した。



俺も健太も野球にしか興味がなかった。

彼女が欲しくなかったわけじゃないけど、俺は女が信じられなかったし、面倒だと思ってた。




告白をされたこともあった。

 

俺の何を知って、俺が好きなんだろう…と思う自分がいて、相手の気持ちが信じられなかった。



そんな俺なのに、彼女ができてしまった。



『かわいかったから』


まぁ、周りからはそう思われても仕方がない。

学年で一番目立っていた女の子だったから。



でも、俺の中では彼女は、『かわいい』だけではなかった。