~鈴子~ 私を探しに来てくれた優しい健太。 私がいないことにも気付かない隆介。 私の中で2人の存在が日に日に大きくなっていた。 でも、最後に頭に浮かぶのはいつも隆介。 どうして、隆介のことを考えてしまうんだろう。 私は、健太に謝りたいのに、なかなか謝れなかった。 何度か廊下で顔を合わしたのに、いつものように健太は話しかけてくれなかった。 きっと、怒ってるんだよね。 手を振り払った私を、嫌いになったのかな。