いつもの住宅街に人気は近所のオバサン達くらいなもので…。 今にも遅刻しそうな、いや、遅刻決定な生徒はあたしくらいな…… 「あ、あれ?」 十字路を右に曲がると大通りに出る。 その信号を渡って真っ直ぐいけば、学校だ。 あたしは、ふと信号の向こうのベンチに座る、高等部の制服を着た人を見て足が止まった。 まるで、その人は誰かを待っているようで……。