ある時、小さな男の子が1人で泣いていた。 柳沢先輩の他にも気付いてあやしたけど、泣き止む気配すら無い。 その中で、柳沢先輩だけが優しくなだめてピタリと泣き止ませた。 「…先輩、どこにそんな特技を持っているんですか。」 「特技?俺はそんな特技は持ってねぇよ。 ただ、子供が好きなだけ」 そう微笑んで、初めてあたしの頭を撫でた。