「例えば、元々殺したい程嫌いだったら?」 「それなら…可能ですね。少しの催眠で」 「つか、いきなり何だよ…」 葵さんは、声を低くして言った。 やはり、可能…か。 「私も、もしかしたら催眠を掛けられていたのかもしれないんです」 「どういう意味?」 宏美さんは、足を組み直した。 「たまに頭痛がしたりして、倒れたことありましたよね?あれって、意に反する催眠なんじゃないかと思いまして」 「確かに、脳がそれを受け付けないとそうなるかもしれないわね…」