「やっぱり、ここにいた……」



唯人君は走って来たのか、息を切らして私の元に来た。




「またさぼり?」



ドキンーー




以外にも近い顔。




「っ…さ…さぼり……」


私は目線をゆっくりと唯人君から外した。




「じゃっ、俺もさぼる!!」




「っ~~」




「夜深は空が好きだな。夜深が好きなものは俺も好きになれるよ。まっ、空は俺も元々好きだけどね。」




唯人君はそう言って微笑むと私の隣に腰掛けた。



「夜深が好きなものには嫌なものがないよな。全部、透明で…綺麗なものだと思うよ。そうだな……ガラスみたいな。」




「………」




いきなり来て、そんなことを言う唯人君。



ダメだ。




余計に……



ドキドキする…




「夜深が綺麗だからだよな。もちろん見た目もだけど、夜深の心は透明で透き通ってる。」




唯人君は私の顔を覗き込んで私の唇に指を滑らせた。