バカ。



せっかく来てくれたのに。




そう言っている自分と




そう、追い払って嫌われちゃえ。



って言ってる自分がいる。



私はギュッと手を握り締めた。




「…言ったでしょ?追いかけてこないでって……」



そうだよ…



私なんか…




「追いかけて来ちゃ……ダメだよ…」



なぜだか涙が溢れそうになって、私はそれをグッと耐えた。




いいんだ。



いつもこうやってはねのけてきたんだから。



私に友達なんて、有り得ないもの。




早く



帰ればいいのに。



「私…こうゆう人間なんだよ?ウザいでしょ?嫌いになるでしょ?」



「……」



「っ……なんとか…言いなさいよ…」




嫌いになったって



はっきり言えばいいんだ。




そうすれば……




また私…




ひとりになるから…