蝉の恋


よく考えれば巻き込まれたんだ。

ありがとう、もないかな。

まぁ、その理由が彼女にプレゼントを送るためってのがコイツらしいけどさ。


ん…。

足元に違和感。なんか踏んじゃった。

確認しようと足をあげると携帯電話があった。

通話専用にしてるとか言ってたヤツだ。

踏んだ拍子に着信履歴の画面になっている。

フフ。

携帯を持ち上げて画面を眺める。

視界の端でアイツがうめきながら「まだか~?」って言ってるけど、少しシカトしておこう。



このバカップルが。


アタシは着信履歴に並んだアイツの彼女の名前を見ながらニヤニヤしていた。