甘いクスリ

 
七海に連れられた都筑の
マンション。

手慣れた風に、
ルームナンバーを押し、
インターホンを押す。

「琴子さんのお部屋、
505号だからね。」

「七海、それは
個人情報だから・・・」

「いいの、いいの。
だって琴子さん一人にすんの
心配なんだもん。」


って・・・


様子、見に来てくれる
・・・男くらい、
いねぇのかよ・・・


だいたい、
関係者じゃなきゃ


俺だって、かなり
危険なんだぞ・・・?

 
その辺、わかってんのか
どうなのか・・・

「七海、あのさぁ・・・」

俺には
都筑は、
俺と関わりなんて
持ちたくなさげに
みえんだけど。

相変わらず、尋ねかけた
俺は無視で。


「ほら、先生!早くっ!」


俺の言葉は、七海は全く
聞く気、なしだった。


案の定、
扉を開けた都筑は
七海の隣に立つ俺をみて
絶句していた。


ってか、そんなに嫌うか?


・・・いや、まあ・・・


これが、普通の
反応っちゃあ
・・・なんだけど。


俺・・・

ホント、
・・・何してんだろ?



なんだか


頭痛がした。