選んだ曲は、ボサノバから
スタンダードな一曲

ブルースに次いで
得意なジャンルだったりする。

はたまた、この曲っていえば
俺の中の、彼女のイメージでも
ある訳だ。

ボサノバやカフェミュージック
時間が経過するテンポが
緩やかな感じな女の子だから。


チューニングを確認して
指を適当に動かして
特にカウントもとらず
気分のままにひきはじめる。

フローリングの上に座り
琴子は、かぶりつきで
運指にみいっている。

譜面に目をやりつつ
琴子をチラ見すれば
もはや、瞬きすらしていない。

おいおい・・・目が乾くぞ?

「見惚れてんの?
繊細な指使いに。」

『色んな意味で、ヨク動くよ?』
っていう下ネタ系は、
ぐっと飲み込み(←バカ)
差し支えのない冗談をいえば

「うん。ビックリした。
さすが、『先生』だよね」

と、邪な俺に気づきなどせず
褒めてくれる。


この所、何だかんだと、
絶賛されており
何だか認められたって思いが
心の奥底から、ジワジワと
こみあげて来る。