店を出て、江口さんと2人で歩いていると、見なれた車がコンビニの前に止まっていた。

「あ、うちの車だ。」

という事は・・・・・

「店長だ!!」

私は、コンビニに急いで行った。

中に入ると、店長がカゴいっぱいに、食糧を買い込んでいた。

「店長、どうしたんですか?」

「この時間だから、みんなお腹空いてないかなって思ってね。」

店長のいつもの笑顔に、みんなより早く私は出会えた。

「店長、私と江口さん、買い出しに来たんですよ。」

Vサインを出した。

「そうなんだ、良かった。」

店長はお会計を終えると、レジ袋を2つ抱え、私と江口さんを乗せ、お店に向かった。

店長は、みんなの事をいつも考えていてくれるんだ。

離れていても、お店の事を思って、スタッフの事も思って、一生懸命やってくれてるんだね。

『ありがとうございます。』

私は、店長の心遣いがとても嬉しかった。

今までの、疲れは消えた。

店長の笑顔で消えた。

たかが、差し入れだとしても、トラブルの中でも人を思いやれる。

それって、当たり前かもしれないけど難しいよ。
自分が優先になっちゃうから。

それが、大人なのかな。

私は、まだまだ子供だね。

そして車はあっと言う間にお店に着いた。