特急電車に乗ると、さっきの疲れか、うとうとしてきた。

『いくらなんでも、
寝るのはヤバい。』

私は、気分転換をしようと、席を立ち窓から景色を眺めていた。

そこにやってきたのは、さっきの入社式に隣の席に座っていた彼女だった。

彼女も私と同じだったのだろう。

彼女は、山口瑞希。専門学校出の20歳。

気が合いそうな子だと感じた。

窓の外を眺めながら、色々な話をしていた。

今日、周りにいるのは、年齢こそバラバラであるけど、一緒に入社した同期の仲間。

出身校の話や、フラワー業界のこと、付添の社員(?)と色々話が盛り上がっていた。

そうこう話しているうちに、リゾートホテルに到着した。

それからの行動は以外なものだった。

ほとんどが自由行動。研修は午後からが多かった。

『これって、社員旅行
みたいじゃん。』

新人研修という事をすっかり忘れて、みんなはしゃいでいた。

まだまだ、学生気分が抜けていないようだった。

瑞希には、知っている先輩がいるらしく、色々社内の事を話してくれた。

バイトも、支店でしていたことがあり、同じ部屋になった私たちは夢中で話に耳を傾けていた。

これが新人研修なら、何回あってもいいなって思う。