「こんばんは」

「ああ、甲本さん。わざわざどうも」

「この度はご迷惑をおかけしまして・・」

泉は気づいた。

自分の父親に。

そして、父親が部屋に上がってくる音がする。

いきなり
「ばち~ん」という音が鳴り響く。

泉は父親にいきなり頬を思い切り引っ叩かれた。

泉は椅子から落ちた。

「ちょ、ちょっと待ってください。お父さん」

「お前は何をしとるんだ!」

泉の見た事のない父親の荒々しい表情だった。

4人はとりあえずテーブルに座った。

「一美、公園で話していたのをさっきの巡査が聞いていてな。」
しばしの沈黙のあと、一美の父親が一声上げた。

「お父さん!あたし産みたいの!、許して!」

・・・
沈黙が流れる。

一美の父が泉に問いただした。

「泉君はどう思ってるんだ?、正直に言ってくれるかな」