体内に似たようなものが流れているはずの俺にそんな以外な第六感的な存在の予兆が微塵も感じられないあたり「やっぱりうちの狛音は神様に愛された子なんだ」とか考えてみる誇張表現注意。


とりあえず食卓につき阿李の下心がシースルー並に透けて見える(聞けば言うだろうけどあえて聞かない)朝食を口に運ぶ。

「ねー宋太っおいしー?おいしー?」
「美味しい美味しい。味噌汁のだしの入れ忘れた感じなんてとっても斬新なアクセントだと思うよ」
「飯と味噌汁しか作らないという料理センスも無駄がなくて良いと思うぞ」

俺と狛音のイベントの時のうちの高校の校長の挨拶くらい空々しい褒め言葉を聞いて阿李は満足そうに顔を緩め両手で自分の頬を覆うと楽しそうに跳びはねる。

「何てったって宋太のお嫁さんになるんだもんっお料理だって作らきゃっ」
「オリンピックの高跳び並の勢いで話が飛んだね」

よく狸と間違えられる猫型ロボットの持ってるポケットの中くらい次元の違う話だ。と言う言葉は飲み込んでご飯と一緒に消化しよう。

とりあえず阿李の妄想だらけの皮算用的未来予想を適当に聞き流しながら狛音が使用したまま置いといたと思われるだし粉を味噌を溶かしただけのお湯に加える。