白のアリア

「やっと口きいてくれたのね。
怖くて震えあがっちゃったのかと思ったわ」


くすくす笑いながら



「なんでって、
そんなの決まってるじゃない。


あのお方につかえているからよ」




「…あのお方…?」



「あたしの全ての理解者よ」


そういうと私の目をみて静かな声になって言った。




「…ねぇ、あなた思ったことない?

なんで夢片鱗なんだろうー……


って」




……え?




「…生まれた時から、自分の運命はそれひとつって
決まってたのよ?

おかしいでしょう?」




「……」




「世界を救う希望、なんて大それたこと言って。

結局全てをあたしたちに押し付けるのよ!


あたしは人に決められた人生なんて嫌だったの」




「…だからよ。
あなたにだって、わかるでしょう?」




………。





「……たしかに、私も思ったことはあるよ」



不思議だった。



理由も根拠もないのに、そんなこと言えるのが。




「でしょう?
だったら、一緒に……」




「……でも、だからって自分の運命から
逃げるのはおかしいよ!」