「え? しかし、駿河御前さまはお屋形さまの奥方さまでは…。」 「左様じゃ…。 お屋形さまはお優しく、気さくなお方じゃ。 されど、私にはあの優しそうな目で、なにもかも見透かされているような…。 心の奥底では私を拒否しておられるようで嫌なのじゃ。 所詮私はもとは百姓、兄上さまがおらなんだらこのようなお城に入ることすらかなわぬ身分。」