私は浜松城にうつり、そこで家康さまの嫡男、竹千代(後の秀忠)さまとお会い致しました。

「面を上げよ。」

竹千代さまは、私よりも7つも年下です。

その年齢のせいもあり、第一印象で平八郎の面影を感じてしまいました。

「小松にございます。
幾久しく、お願いいたします。」

「こ、こちらこそお願いします。
……姉上。」