紅芳記


私は、しばらく頭が働きませんでした。

秀次様が、切腹…。

清姫の父上が…。

元々、罪人となってしまった時点で、立場の危うくなっていた清姫です。

それが、切腹となれば、これからどうなるのか、いよいよ注意して世の動きを見なければ、取り返しのつかない事になるやも知れません。

私は、夏に似合わぬ火鉢に世都からの書簡を入れて燃やし、これからを思案致しました。