紅芳記


翌朝、出陣される殿と大殿、真田軍を見送りに屋敷の門のすぐそばまで参りました。

「これより我等、太閤秀吉様の命に従い肥前名護屋へ、その後朝鮮に渡る!
朝鮮にはなにがあるかわからぬ、皆々心して参ろうぞ!!」

大殿がそう鼓舞し、

「おおー!!」

と家臣達が応えます。

「出立!」

殿の命で門が開き、真田軍は肥前へ向かわれました。

門をくぐるその時、殿がこちらを向かれ

「留守は頼むぞ!」

と仰せられました。

「お気を付けて、いってらっしゃいませ。
御武運をお祈りしております。」

私は頭を下げ、真田軍を見送りました。