紅芳記


「で、では…。
殿は私のことを…?」

か細い声で呟きますと、殿はそれをしっかりとお聞きになっていたようで、

「愛しておる。
この言葉に嘘偽りはない。」

と、はっきりと仰せになりました。

「殿っ…!」

嬉しい。

好きで好きで、愛しくて…。

抑えていたはずの心が、全て溢れ出していくようでした。