翌日になって、前日にお伺いの由を伝えておいたため、日が高くなってからすぐに伺いました。
お母上様のお部屋は清楚な内装で、かといって質素過ぎず、駿河御前様を思い出し、あのどこか儚げな義母上様のようなお部屋だと思いました。
もちろん、お母上様のお人柄もあってのことと思います。
「お母上様、お久しぶりにございます。
小松にございます。
」
と、頭を深く下げて言いました。
「姫、お顔をお上げ下さいな。
久しぶりにお会い出来て嬉しゅうございますわ。」
おずおずど顔を上げると、お母上様はふんわりと微笑まれていて、幾分安心致しました。
私とお母上様は同じ城内に住みながらもあまりお会いすることはなかったのです。


