「しーちゃーん」 ふと、 一際どデカイ声が響き渡る。 廊下から、 ひとりの女の子が入ってきた。 「おはよ、桃ちゃん」 「会いたかったよぉー。しーちゃん」 彼女の名前は桃宮鈴。 桃宮だから、桃ちゃん。 お人形のように可愛くて、 優しい性格の持ち主。 けれど意外と男勝りなところもあって、 そのギャップがまた愛らしい。