みかんの気持ち

彼女はあたしを剥いて

ちょっと みて

ぱくりと一口 頬ばった


「美味しいね」


しみじみ

そういってくれたから

思わずちょっと

泣けてきた


あたしは天に召されてく


「うん、美味しい」


もう一度

呟く声が聞こえたよ


ささいな幸せを抱きしめて

お天とさんに

笑って叫んだ


「ねぇあたし 美味しいって!」


END