そんな俺の煮え切らない態度の結果がこれだと、頭を殴られた気がした。
もっと早くに離れてれば良かったのか?
出会った時から拒絶してれば良かったのか?
俺がいると章はますます自分を押し殺す。
だけど結局どうあっても、俺は章を傷付けることしかできない――
間に合わないと頭の隅で分かっていても、命を絶とうとする章に手を伸ばさずにはいられなかった。
章――――!
絶望が頭をよぎる。視界を闇が覆っていく。
だが、もう駄目かと思ったその状況の中。
俺にできないことを、やってのける奴がいた。
「だぁぁぁ――――っ!!」
状況に不釣合いな雄叫びと共に、章に飛び掛かるオレンジの制服。お節介焼きな腐女子。
お前、バイトはどうした?
いくらなんでもその恰好で大立ち回りはないだろ。
などという疑問が湧いたのは、もちろん事が終わってからだ。
とにかく横から章に飛び掛ったグリコは、章ともつれるように倒れこんだ。
衝撃でナイフが章の手から離れる。
上に放り投げられる形となったソレは、宙を一回転し、重力に従い、落下する。
床に倒れゆくグリコの頭へとめがけ――――
もっと早くに離れてれば良かったのか?
出会った時から拒絶してれば良かったのか?
俺がいると章はますます自分を押し殺す。
だけど結局どうあっても、俺は章を傷付けることしかできない――
間に合わないと頭の隅で分かっていても、命を絶とうとする章に手を伸ばさずにはいられなかった。
章――――!
絶望が頭をよぎる。視界を闇が覆っていく。
だが、もう駄目かと思ったその状況の中。
俺にできないことを、やってのける奴がいた。
「だぁぁぁ――――っ!!」
状況に不釣合いな雄叫びと共に、章に飛び掛かるオレンジの制服。お節介焼きな腐女子。
お前、バイトはどうした?
いくらなんでもその恰好で大立ち回りはないだろ。
などという疑問が湧いたのは、もちろん事が終わってからだ。
とにかく横から章に飛び掛ったグリコは、章ともつれるように倒れこんだ。
衝撃でナイフが章の手から離れる。
上に放り投げられる形となったソレは、宙を一回転し、重力に従い、落下する。
床に倒れゆくグリコの頭へとめがけ――――

