…私はなぜ青木さんの車に?!



隣では隼人が鼻歌うたってる。



運転席にはルンルンな青木さん。


「ってか私にモデルなんか無理!降ろしてぇえぇー!!」



「大丈夫!琉衣ちゃんなら。」



「俺を助けると思って!」


隼人が両手を合わせて頭を下げた。



人から頭を下げられると弱い私。



隼人だってそのこと知ってるくせに。




車は止まることなくスタジオに着いた。



隼人の仕事の見学に何回か来てるからスタジオにも慣れてる。




けど自分がカメラの前に立つ日が来るなんて……。