それでも君が好き


「そ、蒼太…?」

「おはよ、未羽」


なんで今『おはよ』なの。


「……おはよう」


わたしは蒼太から目線を逸らし、俯いた。


「未羽」


蒼太がわたしを呼ぶ。

わたしは俯いたまま返事をせず、1ミリだけ顎を上げた。


「昨日、ごめんな」

「………いいよ別に」


簡単に許すつもりはないけれど。

わたしはぶっきらぼうに早口で答えた。