──…ここは、あまりにも居心地がよすぎた…。




だけど、と綾香は前置きをして、背中に感じる温もりに話しかけた。


『…まだ、日本でやらなきゃいけないことが残ってる』




この街で彼や仲間と出逢ってから、いつも綾香を守ってくれていた、支えてくれていたたくさんの手から、離れなくてはいけないときが目前に迫っていた。


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