肉食獣は


やっぱり反応が薄いながらも


切れ長の鋭い目を


丸く見開いた




私は防犯ベルの栓を戻し


音を止めた





隣や向かいの部屋のドアがバタンと開く音がして


「何今の?」「なんだ?」


ざわざわと声がする




「今度からその線越えたら鳴らすから」


私は目を見据えていった


最低男 『有栖坂 玲音』の



「あんまり酷いと寮長にも言うぞ!」