★沢野井 亜月★
☆☆☆
「子供の頃から僕の後ついてきて……いい加減
鬱陶しいかな」
俺は……
「仲良し兄妹のフリも疲れたよ
……やっと離れて自由になれたと思ったらついてくるし……気が狂いそう」
何をやっているんだろう……
「ゆうちゃん……
さっさと家に帰って?」
一番
何よりも
大切なモノを傷つけて……
目の前が真っ暗になったような気がした
外に目をやると気が遠くなる程の快晴で
何より大切な君に視線を戻すと
真っ直ぐな瞳に
こぼれそうな涙を浮かべ
俺を見ていた
大切なモノは
一瞬で壊れた
壊して
しまった