あっちゃんは面倒くさそうに窓の外を見ながらそう言った
「子供の頃から僕の後ついてきて……いい加減
鬱陶しいかな」
なんだこれ?
夢かな……?
悪夢なら早く覚めて!?
「仲良し兄妹のフリも疲れたよ
……やっと離れて自由になれたと思ったらついてくるし……気が狂いそう」
あっちゃんがだるそうに何か言ってるけど全然、耳に入ってこない
地震でもないのに足元がグラグラして立ってられないかも
「ゆうちゃん……」
無表情に私に視線を戻すあっちゃん
「さっさと家に帰って?」
その瞬間
私の体は後ろに傾いた
倒れたんじゃない
「帰らねェよ!」
大きな手が私を引き寄せた



