男子寮のお姫様☆〜ユヅキと執事と4人の王子〜




屋上の少し重みのある扉を開けて松井を待たずに外に出た



少し歩いて扉から離れると振り返る



そこを開けてやってくる松井を睨み付ける為に……






―――聞きたいことがたくさんある




ギィィ


ゆっくり扉が開いて長身の黒髪がその向こうから覗いた



「……優月様」





私は出来るだけ威圧的に振る舞おうと腕を組んだ



(ここ最近の松井の様子は明らかに怪しい……)



絶対 白状させてやるんだから……!








「ねぇ…なんか私に隠してる事あるんでしょ?」





私は松井の目をじっと見つめて問いただした


誤魔化す機会なんて与えない

逃れようがないと分からせてやる




「…………」


松井は返事をしない



いつものポーカーフェイスだけど、きっと動揺してるに違いない


…してるハズ

……してて