屋上の少し重みのある扉を開けて松井を待たずに外に出た
少し歩いて扉から離れると振り返る
そこを開けてやってくる松井を睨み付ける為に……
―――聞きたいことがたくさんある
ギィィ
ゆっくり扉が開いて長身の黒髪がその向こうから覗いた
「……優月様」
私は出来るだけ威圧的に振る舞おうと腕を組んだ
(ここ最近の松井の様子は明らかに怪しい……)
絶対 白状させてやるんだから……!
「ねぇ…なんか私に隠してる事あるんでしょ?」
私は松井の目をじっと見つめて問いただした
誤魔化す機会なんて与えない
逃れようがないと分からせてやる
「…………」
松井は返事をしない
いつものポーカーフェイスだけど、きっと動揺してるに違いない
…してるハズ
……してて



