元々この作戦では黙ってなきゃいけないから当然と言えば当然なんだけど……
なんだか符に落ちないセツ先輩の態度
そして気まずい空気のまま
時計は12時半を回った
「……そろそろ電気消すか?」
持参した参考書を静かに閉じてハセガワが小声で言った
私は無言でコクッと頷いた
いよいよか……!
ゴクンと唾を飲み込み
まずは机のライトを消してから
かしこまって部屋のスイッチを切った
真っ暗になった部屋で私はいつものようにベッドに入った
でもいつもとは違って
暗闇の中に
息を潜めたハセガワとセツ先輩がいる
こんな緊張感の中、リラックス出来る訳もなく私の目はパッチリ開いたまま天井を見ていた
(どうかこの異様な緊張感が外に伝わって、この作戦が失敗しませんように……)
ベッドの中で固まったままそう願っていた
そのお願いが通じたのかどうか知らないけど……



